自身の立場を憎悪していた
2019-06-28


禺画像]
≪Он много и часто толковал ещё прежде, что на это недостает ему средств. Мне кажется, он никого не любил, кроме себя, уважал же себя до странности высоко. Просвещение видел в хорошем платье, в чистых манишках и в вычищенных сапогах. Считая себя сам (и на это есть факты) незаконным сыном Фёдора Павловича, он мог ненавидеть своё положение сравнительно с законными дентьми своего госпоина: им, дескать, всё, а ему ничего, им всё права, им наследство, а он только повар.≫

<試訳> スメルジャコフはもっと前から、フランス行きのためには資金が足りないと、かなりしばしばこぼしていました。彼は自分の他は誰をも愛さず、奇妙なほど自尊心が高かったと私には思われます。彼は上等な服や清潔なシャツや磨き上げたブーツが文明だと見ていました。自分自身をフョードル氏の私生児だとみなしていて ( これに対していくつか事実もあります ) 主人の嫡子達と比較して、自身の立場を憎悪していたのかも知れません。つまり彼等には全てがあるのに自分には何もなく、彼等には全ての権利、相続財産があるのに自分は料理番に過ぎないのですから。

・ スメルジャコフの素性が彼の暗い影を落としています。それを知った時は、おそらく大きな衝撃を受けたに違いありません。彼もまたカラマーゾフの兄弟の一人の可能性がありながら、使用人として仕える身なのです。その鬱屈した気持を秘めた日々の苦悩の深さを思います。弁護士がここまで深く見抜いたのはさすがです。
[ロシア文学]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット