ベルナールの輩
2019-03-21


≪Все поглядывали на Митю; всю речь прокурора он просидел молча, сжав руки, стиснув зубы, потупившись. Изредка только подымал голову и прислушивался. Особенно, когда заговорили о Грушеньке. Когда прокурор передавал о ней мнение Ракитина, в лице его выразилась презрительная и злобная улыбка, и он довольно слышно проговорил: "Бернары!"≫

<試訳> 皆がミーチャの様子を伺った。検事の論告の間ずっと彼は両手を握りしめて歯を食いしばり、うつむいて黙って座っていた。たまに顔を上げて聞き入っただけだった。とりわけ、グルーシェンカの話題になった時はそうだった。検事が彼女についてのラキーチンの意見を伝えた時、ミーチャの顔には嘲るような憎々し気な薄笑いが浮かび、かなり聞こえよがしに “ ベルナールの輩め!” と言い放った。

・ 被告席にいるドミートリィの様子です。身に覚えのない犯行について事実と異なる事を指摘されても、聞いている他ない苦痛を想像します。ベルナールはフランスの医学・生理学者で、ドミートリィはその考え方に強い批判と嫌悪の感情を抱いています。作者の考えが反映しているのでしょう。
[ロシア文学]

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