コメント(全2件)
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OB ― 2020-11-01 22:35
この結婚話は、両者ともに利害の絡んだ取引のていである。
娘が家族の為に犠牲になるのは、よくある話だ。 しかし、
母親が得に目がくらんで、娘の先行きを案じて止めないのは・・・
・・・まあこれも、ありそうな話か。
また、それを手紙で知っただけで妹に胸の内を聞きもしないで、
「破談にしてやる」と息まく兄は横暴ではないか。
こうして読者は、本気で心配したり異議を唱えたりする。
まったく、作者は容赦なしですね。
mir→OBさん ― 2020-11-01 23:14
本人の気持ちや事情を直接聞かずに判断を下してしまうのは慎重さに欠けますが、それがラスコーリニコフの性格で、この先も心配なところです。一方で、母の手紙の言葉の端々に引っかかりを感じ、その奥に隠れている事実を鋭く見抜く敏感さがあります。妹を不幸にしたくないと思うあまり、利害の取引を断固否定する兄の心情は分かる気がするのです。父親がいれば随分違ったでしょう。
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